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八重洲・東京駅の店舗サービスM&A|常連客とスタッフを守る譲渡準備

2026 7/08
コラム
2026年7月8日
八重洲・東京駅周辺の店舗サービス事業M&Aについて経営者とアドバイザーが相談している様子

八重洲、東京駅、日本橋、京橋周辺には、オフィスワーカー、出張者、近隣住民、観光客、法人顧客を相手にする店舗・飲食・サービス事業が多くあります。飲食店、カフェ、弁当・惣菜、物販、クリニック周辺サービス、理美容、リラクゼーション、スクール、修理、生活サービス、法人向け来店型サービスなど、業態は幅広く、立地と人の流れを味方にして事業を続けてきた会社も少なくありません。こうした店舗サービス事業がM&Aや会社売却を検討するとき、決算書だけでは本当の価値が伝わりにくいことがあります。

店舗サービス事業の価値は、売上や利益だけではありません。常連客がなぜ通っているのか、スタッフがどのように接客しているのか、昼と夜で客層がどう変わるのか、近隣オフィスとの関係があるのか、口コミや紹介がどの程度効いているのか、賃貸借契約をそのまま引き継げるのか。候補先が知りたいのは、譲渡後もその店らしさと収益が続く根拠です。

一方で、店舗サービス事業のM&Aは情報管理が難しい領域でもあります。店名、所在地、従業員名、取引先、仕入条件、予約データ、顧客名、売上推移、家主との関係が早い段階で広がると、スタッフや常連客に不要な不安を与える可能性があります。東京駅周辺や日本橋、京橋のように、近隣の事業者同士が顔見知りで、紹介や評判が回りやすい地域では、社名や店名を伏せたまま進めるノンネーム管理が重要になります。

本稿では、八重洲・東京駅周辺で店舗・飲食・サービス事業のM&Aを検討する譲渡企業様に向けて、初期相談前に整理したい実務論点をまとめます。八重洲M&A総合センターでは、譲渡企業様から着手金・中間金・成功報酬をいただかない方針で初期相談を行っています。ただし、弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、社会保険労務士など外部専門家へ個別に依頼する費用は、案件により別途発生する可能性があります。費用と秘密保持の考え方も含め、最初の段階で落ち着いて確認することが大切です。

この記事で整理すること

  • 八重洲・東京駅周辺の店舗サービスM&Aで候補先が見る価値
  • 常連客、口コミ、スタッフ、賃貸借、造作を社名非公開で整理する方法
  • 昼夜需要、曜日差、仕入先、近隣関係、個人情報を候補先へ説明する順番
  • 譲渡企業様の着手金・中間金・成功報酬0円の考え方と外部専門家費用の分け方
目次

八重洲・東京駅で店舗サービスM&Aの相談が増える背景

東京駅周辺は、平日昼のオフィス需要、出張者需要、駅利用者、再開発による来街者、周辺ホテルや商業施設の利用者が重なる地域です。八重洲、日本橋、京橋の店舗サービス事業は、単なる駅前立地ではなく、法人顧客、近隣企業、常連客、紹介元、商業施設、家主、金融機関との関係の上に成り立っています。M&Aの相談では、住所だけでなく、どの人の流れに支えられている事業なのかを整理します。

店舗サービス事業の経営者様がM&Aを考える背景には、後継者不在だけでなく、スタッフ採用の難しさ、原材料費や人件費の上昇、家賃負担、営業時間の見直し、インバウンドや出張需要の変化、口コミ管理、予約システム対応、キャッシュレス対応、設備更新などがあります。長く続けてきた店ほど、日々の運営は回っていても、次の十年を一人で担うことに不安を持つことがあります。

候補先の側から見ると、店舗サービス事業には魅力があります。既存顧客、立地、スタッフ、ブランド、口コミ、仕入先、営業許可、運営ノウハウをまとめて引き継げる可能性があるためです。新規出店よりも早く事業を始められる場合があり、近隣で複数店舗展開を考える企業や、法人向けサービスを広げたい企業にとって関心の対象になります。ただし、候補先は立地だけで判断しません。顧客が残る理由とスタッフが続けられる条件を慎重に見ます。

店舗サービス事業の価値は、売上表だけでは説明できません

店舗や飲食店のM&Aでは、月別売上、営業利益、客単価、来店数、予約数、席数、回転率、スタッフ数などの数字が重要です。しかし、それだけで事業価値を説明することはできません。同じ売上でも、常連客中心なのか、一見客中心なのか、法人利用が多いのか、昼の需要が強いのか、夜の会食需要が強いのかによって、譲渡後の再現性は変わります。

たとえば、ランチの回転で利益を作っている店、予約中心で単価を高く保っている店、近隣企業の注文に支えられている店、スタッフの接客でリピートを作っている店、代表者の人柄で常連客がついている店では、候補先が見るポイントが違います。M&Aの準備では、売上を大きく見せることよりも、売上が続いている理由を説明できるようにすることが大切です。

譲渡企業様が最初に行うべきことは、数字と現場感をつなげることです。曜日別、時間帯別、客層別、予約経路別、メニュー別、担当スタッフ別の傾向が分かる範囲で整理します。完璧な分析資料がなくても構いません。経営者様が日々の運営で感じている「雨の日は近隣企業の利用が増える」「金曜夜は法人予約が多い」「特定スタッフの出勤日に指名が多い」といった実感を、候補先に伝わる言葉へ整理していきます。

常連客と口コミは、名前を出す前に構造で伝えます

店舗サービス事業では、常連客の存在が大きな価値になります。ただし、初期段階で顧客名や予約者名を候補先に渡すことは慎重であるべきです。個人情報を含む場合もあり、顧客に不安を与える可能性があります。初期相談では、常連客の氏名ではなく、来店頻度、利用目的、客層、予約経路、法人利用の割合、紹介の流れを抽象化して整理します。

口コミやレビューも同じです。点数や件数だけを見るのではなく、何が評価されているのかを見ます。接客、味、技術、早さ、清潔感、価格、立地、スタッフの人柄、法人対応、予約のしやすさなど、口コミに出てくる強みを整理します。候補先は、譲渡後もその強みを維持できるかを確認します。代表者だけに評価が集中している場合は、スタッフや仕組みでどこまで引き継げるかを考えます。

常連客への説明時期も重要です。M&Aの検討段階で広く知らせる必要は通常ありませんが、成約前後のどのタイミングで、誰から、どのような言葉で説明するかは早めに設計しておくべきです。地域の店舗では、噂が先に広がると信頼を損なうことがあります。秘密保持契約、面談、基本合意、最終契約、引継ぎ開始という流れの中で、顧客への説明順序を整理します。

スタッフ承継は、雇用条件だけでなく役割と空気感を整理します

店舗サービス事業では、スタッフが価値の中心になることがあります。料理人、店長、受付、施術者、販売員、予約担当、法人顧客対応担当、アルバイトリーダーなど、現場を支える人の役割を整理します。候補先は、従業員数だけでなく、誰がどの時間帯を回しているのか、誰が常連客と関係を持っているのか、誰が新人を教えているのかを見ます。

雇用条件の確認では、給与、勤務時間、シフト、休日、社会保険、交通費、賞与、退職金、雇用形態を整理します。口頭で決まっている慣行がある場合も、M&Aの準備では確認しておく必要があります。スタッフが安心して働ける条件を候補先と共有できれば、譲渡後の離職リスクを下げやすくなります。

店舗には、数字に出にくい空気感があります。常連客への声かけ、忙しい時間帯の役割分担、クレーム時の初動、近隣店舗との助け合い、家主や管理会社との会話、閉店後の片付け方などです。こうした現場の習慣は、M&A後に急に変えるとスタッフや顧客が戸惑うことがあります。候補先には、何を残し、何を改善し、いつ変えるのかを丁寧に伝える必要があります。

賃貸借・造作・営業許可は、店舗M&Aの重要論点です

店舗サービス事業では、賃貸借契約がM&Aの成否に大きく関わります。契約名義、契約期間、更新時期、保証金、敷金、原状回復、転貸禁止、譲渡禁止、用途制限、営業時間の制限、看板や外装の取り扱いを確認します。会社の株式を譲渡する場合と、事業だけを譲渡する場合では、家主や管理会社への説明や承諾の必要性が変わることがあります。

造作や設備の確認も欠かせません。厨房設備、空調、什器、看板、内装、音響、予約端末、POSレジ、券売機、施術設備、給排水、ガス、電気容量、防災設備など、何を引き継げるのかを整理します。リース契約や保守契約がある場合、候補先がそのまま引き継げるのか、名義変更が必要なのかを確認します。

飲食店や一部サービス業では、営業許可、食品衛生責任者、防火管理、深夜営業、酒類販売、古物、医療や美容関連の届出などが関わる場合があります。許認可は事業形態や運営主体によって扱いが変わるため、必要に応じて専門家と確認します。初期段階では、許可証や届出の有無、更新時期、名義、管理責任者を整理しておくと、候補先との検討が進めやすくなります。

昼夜需要・曜日差・季節差は、候補先が重視する実務情報です

八重洲・東京駅周辺の店舗は、曜日や時間帯によって需要が大きく変わることがあります。平日昼はオフィスワーカー、夕方以降は会食や帰宅前の利用、土日は観光客や近隣住民、イベント時は一時的な来街者が増える場合があります。売上の平均だけを見ると、こうした強弱が見えません。M&Aの準備では、時間帯別、曜日別、月別の傾向を整理します。

特に飲食や来店型サービスでは、繁忙時間帯の人員配置が収益に直結します。ランチのピークを短時間で回す店、予約制で単価を確保する店、法人注文やテイクアウトで売上を支える店、雨の日に近隣需要が増える店など、収益構造は店ごとに違います。候補先が知りたいのは、譲渡後に同じ運営を続けられるか、改善余地があるかです。

季節差も見逃せません。歓送迎会、年末需要、年度末、夏場、連休、出張需要、観光需要、近隣オフィスの繁忙期などが売上に影響します。コロナ禍以降に客層が変わった店もあれば、再開発やオフィス移転で需要が変化している店もあります。過去の数字だけでなく、これからの人流をどう見るかを候補先と話せるようにしておくことが重要です。

法人注文、テイクアウト、デリバリー、予約媒体、回数券、会員制度がある場合は、通常の来店売上と分けて整理します。店内利用では利益が出ていても、外部媒体経由の注文は手数料が重いことがあります。反対に、法人注文や定期利用が安定収益になっている場合もあります。候補先には、どの売上が一時的で、どの売上が継続しやすいのかを説明できるようにします。

予約媒体やクーポン施策についても、件数だけでなく利益への影響を見ます。新規集客には役立つ一方で、割引に依存すると店本来の客単価が見えにくくなります。M&Aの準備では、媒体別の予約数、キャンセル率、手数料、リピート化の状況を整理し、譲渡後に続けるべき施策と見直すべき施策を分けて考えます。

仕入先・取引先・近隣関係は、地域店舗の見えない資産です

店舗サービス事業では、仕入先や取引先との関係も価値になります。食材、飲料、消耗品、ユニフォーム、クリーニング、清掃、広告、予約媒体、配送、設備保守、システム、近隣企業との注文関係など、店を支える取引は多岐にわたります。候補先は、これらの取引が譲渡後も継続できるかを確認します。

契約書がある取引もあれば、長年の口頭合意や紹介で続いている取引もあります。M&Aの準備では、主要な仕入先、支払条件、単価改定の履歴、紹介元、協力会社、広告媒体、予約サイト、決済サービスを一覧化します。取引条件が代表者個人の関係に依存している場合は、どのように引き継ぐかを考えます。

近隣関係も大切です。隣接店舗、ビル管理会社、商店会、地域イベント、近隣オフィス、警備、清掃、搬入ルールなど、数字には出にくい関係が営業を支えています。八重洲、日本橋、京橋のような地域では、こうした関係を乱さないことが、譲渡後の安定に直結する場合があります。候補先には、単に店舗を引き継ぐのではなく、地域の信用も引き継ぐという意識が必要です。

データと個人情報は、早い段階で取り扱いを分けます

店舗サービス事業では、予約台帳、顧客名簿、会員情報、ポイント情報、LINEやメール配信、SNSアカウント、口コミ管理、POSデータ、キャッシュレス決済、監視カメラ、勤怠データなど、多くの情報を扱います。これらには個人情報や営業秘密が含まれるため、M&Aの初期段階で候補先へそのまま渡すことは避けるべきです。

初期段階では、個人名を伏せた集計情報で説明します。予約件数、リピート率、客単価、利用頻度、法人利用の割合、媒体別予約数など、候補先が検討に必要な情報は匿名化して示せる場合があります。秘密保持契約後も、全ての顧客データを一度に開示するのではなく、必要な範囲を段階的に確認します。

SNSや口コミアカウントの扱いも確認します。アカウント名義、管理者権限、パスワード、投稿履歴、写真素材、広告アカウント、返信ルール、炎上やクレーム履歴があるかどうかを整理します。譲渡後にアカウントを引き継ぐ場合、顧客への説明、運用担当、投稿方針を決めておく必要があります。詳しい個人情報の扱いはプライバシーポリシーも確認しながら進めます。

秘密保持と開示範囲は、店名を伏せる設計から始めます

店舗M&Aでは、店名や所在地が分かるだけで、関係者に推測されやすいことがあります。特に八重洲・東京駅周辺のように商圏が狭く、同業者や近隣事業者が互いを知っている地域では、情報の出し方に注意が必要です。初期相談では、店名、所在地、スタッフ名、主要顧客名、家主名、具体的な予約媒体を伏せた状態で、事業概要を整理します。

ノンネーム資料では、業態、地域、売上規模、利益水準、客層、席数や施術台数、スタッフ数、運営年数、譲渡理由の方向性を抽象化します。候補先が関心を示した後、秘密保持契約を締結し、段階的に情報を開示します。この段階でも、全ての資料を一度に渡す必要はありません。まずは概要資料、次に決算書、面談後に賃貸借や顧客構成など、開示範囲を分けます。

秘密保持は、候補先だけでなく社内にも関わります。誰まで検討を共有するか、スタッフへいつ説明するか、家主へいつ相談するか、税理士や金融機関へどの段階で共有するかを決めておきます。説明が早すぎると不安が広がり、遅すぎると信頼を損なうことがあります。店舗サービス事業では、現場の空気が売上に影響するため、説明時期の設計がとても重要です。

譲渡企業様の費用は、成功報酬まで0円であることを確認します

店舗やサービス事業の会社売却を考えるとき、譲渡企業様が最初に不安を持ちやすいのが費用です。着手金が必要なのか、中間金が発生するのか、成約時の成功報酬がどの程度になるのか。小規模店舗では、相談を始めるだけで高額な費用がかかるなら検討できないと感じる経営者様も少なくありません。

八重洲M&A総合センターでは、譲渡企業様から着手金・中間金・成功報酬をいただかない方針です。候補先探索や初期相談の段階で、譲渡企業様に当社報酬が発生する前提ではありません。大手他社では最低成功報酬が2,500万円などに設定されるケースもありますが、当センターでは譲渡企業様が費用面を理由に検討を止めることがないよう、費用方針を明確にしています。詳しくは譲渡をご検討の企業様向けページをご確認ください。

ただし、費用0円という説明は、全ての外部費用が常に不要という意味ではありません。弁護士による契約書確認、税理士による税務確認、公認会計士による財務確認、司法書士による登記、社会保険労務士による労務確認、賃貸借や許認可の確認など、外部専門家へ個別に依頼する費用は案件により発生する可能性があります。当社報酬と外部専門家費用を分けて説明することで、譲渡企業様が判断しやすい状態を作ります。

候補先は、価格だけでなく店を残す姿勢で選びます

店舗サービス事業の候補先には、同業の店舗運営会社、近隣で複数店舗を展開する企業、法人向けサービス会社、個人事業から法人化を目指す事業者、投資会社、地域の中堅企業などがあります。同業は運営理解が早い一方で、既存スタッフや常連客への説明が重要になります。異業種の候補先は新しい展開を期待できる一方で、現場運営をどこまで理解しているかを確認する必要があります。

価格はもちろん大切ですが、価格だけで候補先を選ぶと、譲渡企業様が守りたいものが守れない場合があります。スタッフの雇用、店名や屋号、常連客への説明、営業時間、メニューやサービス内容、家主との関係、近隣との関係、代表者の関与期間など、条件面を合わせて検討します。候補先がどのような質問をするかも重要です。人材、顧客、地域への配慮がある質問をする候補先は、譲渡後の運営にも慎重である可能性があります。

初期打診では、店名を伏せた案件概要で関心を確認します。その後、秘密保持契約、面談、資料開示、条件交渉へ進みます。譲渡企業様が守りたい条件を先に整理しておけば、価格交渉だけに流されにくくなります。八重洲・東京駅周辺の店舗サービスM&Aでは、地域の信用と店の空気を崩さない順番で進めることが、結果的に条件面の安定にもつながります。

価格の説明は、過去利益だけでなく再現性で考えます

店舗サービス事業の譲渡価格を考えるとき、過去の営業利益や純資産だけを見て結論を出すと、実態とずれることがあります。代表者の役員報酬、親族人件費、不要な保険料、個人利用に近い経費、オーナーが無償で担っている業務、設備更新を先送りしている状況などを整理します。候補先が知りたいのは、譲渡後も同じ水準の収益が再現できるかどうかです。

店舗の場合、売上の再現性は立地だけで決まりません。常連客が店長やスタッフに付いているのか、商品やサービスそのものに付いているのか、近隣企業の利用に支えられているのか、予約媒体や口コミに支えられているのかで、譲渡後の見通しは変わります。候補先は、過去利益の大きさだけでなく、売上が残る理由、スタッフが残る条件、賃貸借が継続できるかを合わせて見ます。

譲渡企業様として希望価格を持つことは自然です。ただし、希望価格だけを先に示すよりも、なぜその価格を希望するのかを説明できる方が交渉は進みやすくなります。店の歴史、常連客、口コミ、スタッフ、立地、設備、仕入先、法人顧客、代表者の引継ぎ関与など、価格の根拠になり得る要素を整理します。価格は交渉で決まるため保証はできませんが、根拠が明確であれば候補先も検討しやすくなります。

株式譲渡と事業譲渡は、賃貸借と許認可で選び方が変わります

中小企業M&Aでは、株式譲渡と事業譲渡のどちらが適しているかを確認します。株式譲渡は会社そのものの株式を移す方法で、契約や従業員、許認可、取引関係が会社に残るため、引継ぎが比較的分かりやすい場合があります。一方で、過去の債務、未払残業、クレーム、契約上の制限なども会社に残るため、候補先は確認を慎重に行います。

事業譲渡は、特定の店舗や事業、設備、契約を選んで移す方法です。不要な資産やリスクを切り分けやすい一方で、賃貸借契約の再締結、従業員の転籍、営業許可や届出、仕入先との再契約、予約媒体や決済サービスの名義変更が必要になることがあります。店舗サービス事業では、家主や管理会社の承諾が実務上の大きな論点になるため、形式だけを先に決めるのではなく、契約と現場の実態を見て検討します。

個人保証や借入の扱いも重要です。店舗改装資金、運転資金、リース、保証協会付き借入がある場合、譲渡後にどう整理するのかを確認します。代表者の個人保証を外せるか、金融機関へいつ説明するか、保証金や敷金をどう扱うかは、税務、会計、法務、金融機関との調整が関わります。必要に応じて外部専門家と連携しながら、譲渡企業様が不利なまま進まないように確認します。

譲渡後100日を想定すると、引継ぎ計画が現実的になります

店舗サービス事業のM&Aでは、成約日だけでなく譲渡後100日を想定することが大切です。最初の一週間でスタッフへ何を説明するのか、常連客へいつ伝えるのか、家主や管理会社へ誰が挨拶するのか、仕入先へどの順番で連絡するのか、予約やSNSアカウントの権限をいつ移すのか。こうした実務が曖昧だと、譲渡後に現場が混乱します。

候補先との面談では、譲渡後も残すものと、時間をかけて変えるものを分けて話します。メニュー、サービス内容、価格、営業時間、スタッフ配置、予約媒体、決済方法、内装、看板、SNS投稿、口コミ返信など、急に変えるべきではないものがあります。常連客が安心して来店できるよう、変化の順番を設計します。

譲渡企業様にとっても、譲渡後100日の計画は安心材料になります。代表者がどの程度関与するのか、スタッフの相談窓口を誰にするのか、顧客への挨拶に同席するのか、家主との関係をどのように引き継ぐのかを確認できます。M&Aは契約締結で終わるものではありません。店舗サービス事業では、契約後の現場運営が事業価値を守るために特に重要です。

初回相談前に確認したいチェックリスト

初回相談の前に、完璧な資料をそろえる必要はありません。まずは直近三期分の決算書、直近月までの試算表、月別売上、客単価、来店数、予約数、スタッフ一覧、賃貸借契約、営業許可、主要仕入先、予約媒体、SNSアカウント、設備一覧を確認できれば十分です。資料が未整理でも、どこに何があるかを把握するだけで相談は進めやすくなります。

次に、譲渡企業様として守りたい条件を書き出します。スタッフの雇用、店名や屋号、常連客への説明方法、家主との関係、代表者の引退時期、親族の関与、借入や個人保証、営業時間、メニューやサービス内容、地域での信用などです。条件が全て通ると保証できるわけではありませんが、優先順位が明確であれば、候補先との対話が進めやすくなります。

さらに、誰まで検討を共有するかを決めます。代表者だけで進めるのか、店長、後継候補、経理担当、外部税理士、家族と共有するのか。共有範囲が曖昧なまま資料作成を始めると、意図せず情報が広がることがあります。八重洲M&A総合センターでは、初期相談の段階から秘密保持、資料整理、候補先への打診範囲を確認し、譲渡企業様が落ち着いて検討できるように進めます。ご相談はお問い合わせフォームから受け付けています。

中小企業M&Aでは、説明責任や利益相反への配慮も大切です。候補先へ何を伝え、何をまだ伏せるのか、譲渡企業様が不利な判断をしないようにどの情報を整理するのかを確認します。進め方の基本は中小M&Aガイドライン遵守の考え方にも沿って整理します。店舗サービス事業は感情や評判が動きやすいからこそ、急がず、順番を決めて進めることが重要です。

まとめ:店舗サービスM&Aは、店の信用を守る準備から始めます

八重洲・東京駅・日本橋・京橋周辺の店舗サービス事業がM&Aや会社売却を検討するとき、重要なのは、店名を早く広げることではありません。常連客、スタッフ、賃貸借、造作、口コミ、予約データ、仕入先、近隣関係、秘密保持を順番に整理し、候補先へ伝える情報と守る情報を分けることです。店舗の価値は、決算書の数字だけではなく、日々の接客と地域の信用の中にあります。

譲渡企業様が最初から全てを決める必要はありません。会社や店舗を譲渡するかどうか、希望価格をどう考えるか、候補先をどの範囲で探すか、スタッフや常連客へいつ説明するかは、初期相談を通じて整理できます。大切なのは、急いで結論を出すことではなく、将来の選択肢を比較できる状態にすることです。

八重洲M&A総合センターでは、譲渡企業様の着手金・中間金・成功報酬を0円とし、秘密保持を前提に初期相談を行います。外部専門家費用は案件により確認しながら、必要な範囲を分けてご案内します。店舗M&A、飲食店M&A、サービス業M&A、八重洲M&A、東京駅周辺の会社売却を検討している経営者様は、まずは匿名の段階で、自社の常連客、スタッフ、賃貸借、費用、秘密保持の論点を整理するところから始めてください。早めに準備しておけば、今すぐ譲渡しない場合でも、採用、営業時間、設備投資、家主との関係整理を含めた経営判断がしやすくなります。店名を出す前に準備することで、噂や不安に先回りし、スタッフと顧客の信頼を守ったまま選択肢を比較できます。準備の早さは、急いで売却することではなく、落ち着いて判断するための余裕を作ることです。

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